
テープ起こしのクオリティは、音源のクオリティに左右されます。
お客様からお預かりした音声媒体をクオリティの高いキレイな原稿に仕上げるためには、少しでも良好な録音状態が求められます。
質の高いテープ起こしのために、録音の際のポイントをご紹介いたします。
一般的なレコーダー本体はマイクを内蔵していますが、
その構造上、外部マイクに比べると音質が劣りノイズも入りやすくなります。
可能であれば外部マイクを用意し、レコーダー本体に接続して録音しましょう。
マイクの種類は大きく分けて3つあり、それぞれに特徴があります。
・単一指向性マイク
マイクの一方向のみの音声を収音します。
話者が1名の講演などに適しています。
・双指向性マイク
マイクの前後など二方向を収音します。
対談など、話者が2名の時に適しています。
・無指向性マイク
マイクの360度方向すべての方向から収音します。
話者が多い時に適していますが、雑音を拾いやすいデメリットもあります。
話者の口元にマイクが近すぎると、音声が歪んだり、割れたりします。
逆に遠すぎると音声が小さくなり、聞き取れなくなったりします。
そのため、なるべく話者の皆様の口元から均等な位置にマイクを設置するのが重要です。
・話者の口元から30cm 以内に設置する。
・話者が多い時は、マイクの設置数を増やす。
・外部の音を拾わないよう、窓やドアは閉める。
・エアコン等の空調設備の近くに置かない。
たとえばお風呂場のように音が反響する場所は、音声がうまく収音できません。 逆に室内に音を吸収する吸音材などが多いと、残響が減り乾いた音の印象になります。 収音する場合、後者の状態が適しています。 反響の少ない収音環境を作るため、以下のポイントに注意しましょう。
・床はフローリングではなく、じゅうたんや畳の部屋を選択する。
・天井が高すぎず、壁はクロス張りの部屋を選択する。
・カーテンがある場合は閉める。
会議や講演など、やり直しのきかないその場限りの録音は、 以下のようなポイントをふまえて万全の体制で臨みましょう。
・本番前に、機材がきちんと作動するか必ず確認する。
・休憩時間等に正常に録音されているか確認する。
・録音中のバッテリー切れ防止のため、ACアダプター、または新品の電池を使用する。
・音声の立ち上がりが聞き取れないので、音声起動機能(VOS、VOR)は 使用しない。
・録音時間オーバーや機器トラブルの場合を考えて、録音機材は2台用意する。
・振動等による雑音を防ぐため、録音機材の下にクッション等を敷く。
・「倍速」モードでの録音は音質が悪くなる場合があるので、できるだけ「標準」「高品質」モードで録音する。
・できれば避けたい媒体
MP3ファイル・・・音が飛ぶ場合があります。
マイクロカセット・・・音質が悪くなる場合があります。

目的に合わせてご希望のテープ起こしの種類を選んでご依頼ください。
「あの~」「えーと」などの不要語等も含め、一言一句すべての言葉を聞こえたとおりに書き起こします。会話分析の研究用などに多く利用されます。
【たとえば…】
無言になった状態なども含め場の臨場感を出したい場合。研究用や裁判の証拠用など。
テーマに関係のない無駄な部分(不要語)を削除、訂正して書き起こします。テープ起こしではもっとも一般的な手法です。
【たとえば…】
講演会・座談会・インタビュー・シンポジウムなど。ある程度話者の話し方の癖、方言などを残しつつ、不要な音声のみを取り除きたい場合。
ケバ取り後、「ですます調」や「である調」などで文体を統一させ、読みやすい文章に仕上げます。ケバだけでなく、無駄な繰り返し、言い間違いなども取り除き、全体の脈絡を整えながら完成させます。
【たとえば…】
話の内容を重視し、読みやすい、分かりやすい文章に仕上げたい場合。広報誌に掲載する対談、インタビュー原稿など。
テープ起こし原稿を指定文字数に要約します。箇条書きにまとめたり、ブロックに分けて小見出しを付けるなど、お客様のご要望にそって整えます。
【たとえば…】
パンフレット、レジュメ、広告文、雑誌掲載用の原稿など。